1月下旬、外出先で鏡を見て衝撃を受けました。私、60代後半の人に見える。
まだ四半世紀しか生きてないのに?一応Z世代と呼ばれる幅の中に生きているのに?
あまりの衝撃にとりあえず着ていた上着を脱いで少しマシになりましたが、どうやら履いていたテーパードパンツも良くない。シニアの方が愛用なさる「らくらくパンツ」にしか見えない。何事。
ずっと、おさがりでもらった服、なんとなくいいと思って買った服、自分で縫った服(布は自分好みだけど、素人クオリティな服)を着て過ごしてきました。絶賛しかできないような完全に納得できる服を手に入れたのは、1着だけかもしれません。が、それも着心地が悪くなってしまったのでもう今はおらず。
つまり、及第点なワードローブ。
それで困ったことはなかったし、お金も減らなかったし、十分ではあったのですが、人生が四半世紀を越えた今、なんとなく危機感を感じています。もしかしてあれって、若者だから成立したのではなかろうか。
今だって若いけれど(その年齢で若くないとは言わせないって仰る姿が目に浮かぶ)、以前よりも勢いで乗り切れなくなっている気がする。というか今までどうにかなってたあの勢いとは若さだったのか、そうなのか。
そんなことを考えながら、あきやあさみさんの『一年3セットの服で生きる』(制服化したら楽そうという理由で購入していた)を読み直し、「ファッション選びのトリセツ」(pp.79~86)を作り、2点購入してみました。以下記録。
ちなみに、自問自答ファッションの重要ポイントであろうコンセプトづくり、はじめは楽しかったけど徐々に力ずくで練る感覚へと変化してしまったので、「究極的にぴんと来たものを買うんだよね!」と解釈して、遂行しました。
ノースフェイスのものを中古で買って数年着てたけど、とうとう首のあたりのコーティングが剝がれてきたので買い替えることに。求める条件はこちら
- フードなし、もしくは取り外せる
- ファスナーを一番上まで閉めても顎に当たらない
- ポケットがついている
- 透けていない
- 軽くて動きやすくて走りやすい
- 着丈がちょうどいい(身長153cmにとっては大体の上着が長い)
- ランニングもできるけど、地元の百貨店(寂れてるけどやっぱりデパートではあるし、ある程度ちゃんとして伺いたい場所)にも行ける
- サラ=リン・トランが着てても違和感ない
おわかりいただけますでしょうか、だいぶこだわりがあることに。おそらく今までは資金が潤沢でないがために押さえていたのであろう本気の望みみたいなものが、自問自答を行うことでだんだんと掘り起こされてきたのでした。もう最後の条件なんて「LEMAIREを着たい」の言い換えやん。
2月だし、多少高くてもかわいい春の新作を買おうとネットを巡回したらAdidasで目を奪われました。
サラ=リン・トランが着てるのでは!?(誰かそうだと言って)
ウインドブレーカーだけどフラットカラーのおかげで上品な印象、しかも顎に当たることはなさそうだし、フードはないし、ポケットはあるし、透けてなさそうだし、着丈が他のものより短めかつ紐で絞って調節できそうだし、2023年の春夏ものだったのか安くなってるし…即座にポチりました。
実物を見ずに購入したけどサイズはぴったりで、好みにも合っていました。軽いし、スポーツウェアとしても、お出かけ用としも着れちゃう。自分の直感と、その直感を支える「トリセツ」すごいぞ…。
ここ数年被り続けてきたキャップは、やむを得ず購入したものでした。裏側が汗で変色しているのに気づいてもなお、自転車に乗るときと強風のときだけ被るんだし、人前で被らなければまだいけるんじゃないかと、買い替えを放置。こうやって書いてても恥ずかしくなってきました、人前で被られへん帽子ってどないやねん。
2月に入り、そのキャップを被っている時にふと鏡を見たら、笑えるぐらい顔色が悪く見えて即座にその場で脱ぎました。帽子ひとつであんなに顔色が悪くなるなんて。
ということで、求める条件はこちら
- 顔色が悪く見えない(色は白っぽいものがいい)
- ロゴや刺繍などのポイントとなる飾りがない
- 強風の中でも脱げない
- LEMAIREのコレクションに紛れててもおかしくないやつ
どうやらLEMAIREへの憧れが強いようですね。
飾りのない無地といえば、全幅の信頼を寄せたい無印良品。オンラインショップを見る限り、良さそうなのは「カポック混 キャップ(生成)」と「UVカット 透湿撥水 防水テープ使い キャップ」のアイボリー。ただこの2つ、画像を見る限りあまり違いが分からない。どちらか適当にポチってしまおうかとも考えたけど、あきやさんの試着100回チャレンジを思い出してお店に行くことに。
結果、実物見て良かった~!!当然ですが、両者別物でした。
カポック混はさっくりとカジュアルな印象。透湿撥水の方はなめらかな生地で上品にも見える。他の色も全部試着して鏡でチェックした結果、「UVカット 透湿撥水 防水テープ使い キャップ」のアイボリーを購入しました。
風が強い日だったのですぐに被って帰宅したこともあり、ついにゲットした!みたいな感覚が湧いてこない。太古の昔から私の帽子だった気がしています。透湿撥水なら、梅雨も怖くないね。
ファッションは好きなつもりでした。コレクションをチェックしたり、推しの衣装を特定したり、いろいろと興味を示していたはずだった。けれど「私におけるファッション」には、全くの無知であったことに気が付きました。
Pinterestで心の底からときめいたファッションを保存しまくって、私が求めるものに真剣に向き合ったら、名前も知らなかった中国のハイブランドが憧れの座に就きました。いつか、試着だけでもできるかな。そのためにはまず、たった今のワードローブを「私仕様」にする必要があるのです。